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383系 特急しなの
名古屋と長野を1日13往復運転されている特急しなの。特急しなのに使用されている車両は383系で、1995年より運転開始。1996年には全ての長野発着が383系に置き換え。それからは、今と同じ運用が30年近く続いています。
外観
今回乗車したのは、特急しなの9号。ホームには出発時刻の15分前に上がりましたが、その時点では列車の姿は無し。
少し待ったのち、出発時刻の12分前、10時48分頃に金山方面から回送列車として入線。
特急しなのに使用されている383系・・・というより、383系は特急しなの以外の運用は、ホームライナー瑞浪の2往復(平日のみ)。実質、しなの専用列車と化している車両です。振り子をいかんなく発揮できる車両だけに勿体ないような気もします。
383系のグリーン車は1号車(長野方の車両)にあり、1両まるごとグリーン車となっています。
グリーン車内
車内ドアの通路側にグリーン車を示すマークが設置されています。ドアのガラスは透かしなどは入っておらず、ドア越しに車内を見ることもできます。
383系のグリーン車は、普通車と同じ2×2列の座席配置。JRWやJRQなどで見かける3列グリーン車に比べると「特別感」は少なく、何も知らずに入ると普通車と勘違いしそうなほど。
なお、実際に座席に座ってみるとクッション性は普通車と明らかに違いがあり、さすがグリーン車と感じられる座り心地でした。
今回指定したのは、先頭座席のうち右側の席(1D)。左側の1A・1Bに関しては、前に運転席があることもあり、ほとんど展望が楽しめないと思われます。
逆に右側の1C・1Dに関しては、運転台や遮るものが無いので、十分に前面展望が楽しめます。
座席の設備ですが、グリーン車といっても何か特別なものは存在せず、普通車と同じ設備内容。
テーブル、フットレストがあり、コンセントは無し。グリーン車なのでコンセントぐらいは欲しかったのですが、コンセントもありません。。。
なお、座席幅(シートピッチ)は普通車より20cm大きい120cm。20cmも広いということもあり、窮屈さが無くゆったりできます。
カーテンは横窓にもありますが、先頭座席側にも設置されています。寝たい人にとっては車窓はどうでもいいでしょうし、場合によっては日差しで眩しいこともあるでしょうから、その対策もしっかり取られています。
別ホームから発車し金山方面に進行していく列車を遠くまで見れるので、停車中でも十分に前面展望を楽しめます。
また、早めに乗車しておくと運転手の方による出発準備の様子を見れるので、興味がある方は早めに座っておくことを勧めます。
名古屋 ⇒ 塩尻
列車は時刻通りに出発。前面が見渡せるので、信号現示や反対側の列車もすぐに分かります。
この日は1Dの座席を指定。ただ1Dの座席に関しては、右側にカーテンがあることも影響し、座席の右側が少し見にくいところがあります。
1Dは窓側なので、横の車窓も楽しむなら1Dも良いですが、前面展望(ワイドビュー)だけを楽しむなら、1Cの座席を選択した方が良いなと感じました。
金山駅通過後、大体90度ほど左に回り中央本線を進行。
この日は写真の通り曇り空で、金山駅通過後から少しずつ雨が降り出してきました。
雨粒がフロントガラスに付き、運転手によりワイパーが作動。ワイパーが動くと前面が見やすくなりますが、列車は高速で進むのですぐに前が見づらくなる・・・の繰り返し。
前の様子がしっかり分かるので、このあとどのような状況になるかも一目で丸わかり。
この日見れたのは進行信号と停止信号のみですが、その日の状況によっては徐行信号や注意信号を見られ、「この後減速するのかな」「停車するのかな」といったことが判断できます。
中央本線は要所要所でカーブのきつい箇所があります。そのようなところで、383系は振り子をいかんなく発揮。高速度を落とすことなく、直線走行時とほぼ変わらない速度でカーブを走行していきます。
また、横の車窓だけだと分かりづらいですが、前面展望を見てると振り子が作動している様子がすぐに分かります。逆に、前面展望を見ながら振り子を体験すると車両がかなり傾いていることも分かり、振り子車両は酔いやすいという意味が分かったような気がします。
高蔵寺を過ぎると山間区間に入りますが、そのあたりから雨脚が一段と強くなり、ワイパーでも追いつけないほどの雨に。これでは、前面展望も微妙な感じに。。。
横の窓に関しては、雨粒が付着したり流れることなく普通に車窓を見れました。
ただ、この日はやはり雨のせいで、木曽山脈の山々を全く見ることができませんでした。。。
普通の席では「ただのトンネル」でも、前面で見ると「古いトンネル」と捉えられたり、いつもとは違う感覚で車窓を楽しめます。
中央本線に入ってから降り出した雨は結局最後まで止むことなく、下車駅の塩尻に近づくにつれ、むしろ雨脚が強くなる一方でした。
塩尻駅手前で再び大きく左にカーブし、塩尻駅に到着しました。
名古屋から1時間53分で塩尻駅に到着。2時間近く乗車しましたが、グリーン車だったこともあり、あまり疲れは感じませんでした。
塩尻でグリーン車から降りる人は自分だけでしたが、普通車ではそれなりの人が降車・乗車していました。
写真には写っていませんが、ホームに降りると結構激しい雨が降っていました。
到着したのが13時頃だったので、お腹が空いてました。
降りたホームにちょうど弁当屋さん(信濃の風)があったので駅弁を買い、後続の列車車内で頂きました。
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JR・私鉄指定席列車全掲載
終わり
・この日のグリーン車の乗車は10人弱。名古屋側が11時発で中途半端な時間ということもあってか、それほど乗車率は高くありませんでした。
一方、列車出発時に普通車(指定席・自由席)の方を見ましたが、結構な人が乗車しており、こちらは高い乗車率を保っていました。グリーン車だけを見ると列車全体の乗車率も高くないのかなと思いましたが、そんなことはありませんでした!
・名古屋~塩尻・松本駅間では普通車指定席とグリーン車の料金差は2,270円。
【特急料金は指定席が2,730円、グリーン車が5000円】
383系のグリーン車設備はイマイチなのでなんともですが、前面展望目当てなら間違いなく・・・というより絶対課金すべし(オススメです!)。もちろん、座席の間隔や乗車人数が少ないという点(車内快適性)でもグリーン車の方が良かったです。
あとは、ご自身の財布とご相談ください。
・まれにワイドビューではない車両、つまり貫通式の車両(グリーン車)が運用に入る場合もあるらしいです。
※少しだけ運要素も入ります(^_^)
それでは、今回はここまで('ω')ノ
特急しなの 普通車乗車記
特急しなの18号乗車記(長野 ⇒ 名古屋)と北陸本線迂回ルート
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乗車日:2024年6月