2021年12月に小田急のニュースリリースで出された特急ロマンスカー・VSE(50000形)の引退発表 。特急ロマンスカーの車両で乗車できていなかったVSEですが、これを機に早速乗車してきました。
小田急のニュースリリース(特急ロマンスカー・VSEの定期運行終了)
今回はVSE(50000形)の座席と車内設備を少しですが見てきたので、紹介していきたいと思います。乗車記については、別途纏めていますので、そちらをご覧ください。
目次
特急ロマンスカー50000形・VSE
この日のVSE乗車地点は本厚木駅からスタート。なぜ本厚木になったかというと、乗車記にも纏めていますが特急さがみ74号の前面展望座席に座ることができたからです(座席からの様子は乗車記の方で・・・)。
車両側面には「ODAKYU SUPER EXPRESS50000 ROMANCECAR VSE」
車両の外観
VSEの特徴は、車両全体が白をベースに側面にはオレンジバーミリオン色のラインが入っていることです。「シンプル、だがそれが良い!」・・・という感想です(笑)
本厚木駅はカーブのある駅になっているので、乗車ホームから車両全体を撮ることはできません。なので、何回かに分けながら撮っていきました。この日は平日でしたが、私と同様に、VSEを目的に写真や動画を撮る方、VSEへ乗車する方が何人もいました。
また、特急ロマンスカーの特徴に、窓枠が少なく窓からの景色が見やすいというのがあると思います。そのおかげで景色がとても見やすく、乗車する方にとっては、とても嬉しい設備になっています。特に、反対側の座席の景色が見やすいのは嬉しいです。
座席・設備
VSEの座席や設備をピックアップしながら紹介していきたいと思います。
10号車(前面展望座席)
VSEの各車両の入口にはすりガラスがあり、扉右中央辺りに手を当てることで扉が開く仕組みになっています。他のロマンスカー車両がどのようになっていたかは忘れましたが、VSEはすりガラスによってデッキから座席が見えないようになっています。
新宿方面は前面展望、小田原方面の時は後面展望になる10号車に入ってきました。一番前が展望できるようになっているため、全体的に開放感があります。ちなみに運転席は、前面展望座席付近にある階段によって行くことができますが、乗客が乗っている時は収納されているため分かりません。
前面展望座席の一番前の座席は取れませんでしたが、前から4番目でも十分に前面展望は楽しめます。
前面展望座席の設備を見ていきたいと思います。座席周辺は背面テーブルや収納ポケットと他の特急車両にもよくある設備が揃っています。
ただし、VSEにはコンセントがありませんのでご注意を!
事前に充電をフルにするか、モバイルバッテリーを持ってきましょう!!
背面テーブルは大きく、弁当やパソコン・タブレット、ドリンクを置くには十分なスペースがあります。耐荷重10kgなので、余程重たい荷物を置かない限り壊れることはありません。
前面展望席には実はもう一つ使用できるテーブルがあります。窓側の座席に座っている人のみ使用できますが、座席横にあるミニテーブルです。
ミニテーブルは背面テーブルに比べてとても小さく、ドリンクやスマホといった小さいもの専用といったところでしょうか。
ミニテーブルの耐荷重は、背面テーブルと同じ10kg。意外としっかりものです。
前面展望席の足元は広々としており、ゆったりと座ることができます。
ただし、前面展望座席には座席上の収納スペースが無いので、スーツケースといった大きい荷物を足元に置くと少々窮屈になると思います。
Google検索やYoutubeの動画でも意外と紹介されてないので、大きい荷物を持って前面展望席に乗る人が少ないでしょうか・・・?
続いて、前面展望席から一般席を見てみます。と言っても、基本的には他の車両と同じ座席なので、特にこれと言った特徴はありませんが・・・。強いて言うなら、非常口付近の座席は足元はとても広いです!
前面展望と一般席の間には、非常口が設置されています。その為、非常口付近の座席はとても広々としています。飛行機と同じで、非常時に逃げやすくするために、スペースが大きく取られています。
非常口の近くには、「非常用」と書かれた注意書きがあります。10号車の乗降は9号車のドアで行う必要があります。
なお1号車も同様で、1号車には乗降するためのドアがなく、2号車のドアから乗降する必要があります。
それにしても、まさかとは思いませんが、この扉から降りようとした人はいないですよね・・・w
9号車デッキ(10号車側)
9号車のデッキに移動してきました。
写真のドアは9号車と10号車の中間にあるデッキで、10号車へ行く場合はこのドアから行く必要があります。
9号車のデッキにはゴミ箱が設置されています。燃えるゴミとペットボトル・缶・ビンを捨てることができます。
デッキには車内の設備を紹介しているプレートがあります。このプレートは途中で修繕していないのか、所々で剥がれているところがありました。
デッキ上には車両の製造プレートと車両番号があります。今回乗った車両は2005年(平成17年)に製造された車両でした。
9号車(通常座席)
9号車は一般席となっており、9号車以外にも2・4~7号車は同様の車内になっていると思います。それにしても窓が大きいですね。
一般席の座席は、座席上に荷物スペースがあるということもあり、展望席に比べると若干ですが足元が狭くなっています。
VSEの座席配置は、一部を除き2列×2列の4列席になっています。また、座席は全てオレンジ色がベースになっています。
そのVSEの一般座席は座ってみると分かりますが、座席が真っ直ぐ向いていません!実際に座るまで分かりませんでしたが、座席は真っ直ぐではなく窓側に向かって斜めになっています(但し、展望席は通常通り真っ直ぐ)。
上にある車内全体の写真をよく見ていただくと、少しだけ座席が窓側に向いています。調べてみると、景色が見やすいように5度傾いているとのことでした。
その証拠に、窓側のミニテーブルは座席を回転しないと使用できない仕組みになっています。展望席では、座席を回転しなくても使用可能でしたが、一般席は制約付きです。
8号車
8号車は座席数がたったの10席しかなく、しかもインターネットでは購入できない座席になっています。
その理由として、8号車が車椅子利用者や付き添いをされる方を優先に予約を受付しているからです。一般の方も利用可能ですが、直前ではないと販売してくれないようです。
8号車の3分の1は先程の座席スペースでしたが、残り3分の2には座席がなく、車内販売用のカウンターブースとお手洗いがあります。
8号車にはお手洗いがありますが、9・10号車には設置されていません。その為、9・10号車に乗車していてお手洗いにいく場合、8号車の小田原よりまで移動する必要があります。
3号車(サルーン席)
誰もいないことを確認して写真を撮った3号車のサルーン席。
VSEにもサルーン席が3部屋あります。ボックスシートの形で、乗車には利用人数分の運賃とサルーン料金(特急料金4人分)が必要です。利用人数の制限はなく、1人でも利用可能ですが、その分1人当たりのサルーン料金が高くなります。
小田急の特急料金(小田急のページに移動します)
車内ディスプレイ
各車両・車内の扉上にはディスプレイがあります。
特急ロマンスカーさがみ74号・新宿ゆき
出発前に表示される特急名と行き先案内。始発駅・途中の停車駅に停車している時以外は表示されません。
走行時のディスプレイ表示。出発後~停車駅到着前は、この画面が基本になります。
終点の新宿駅に到着した時の表示。
特急ロマンスカーはこね11号・箱根湯本ゆき
到着駅で乗換路線がある場合は、乗換路線の案内があります。
終わりに
簡単にですが、特急ロマンスカーVSE・50000形の車内紹介でした。
新宿駅ホームにあった歴代ロマンスカーの紹介では、VSEは2005年にデビューしたとのことで、運行が開始して17年で終止符を打ちます。運行終了させるには早いような気もしますが、小田急側にとって運行を終了せざる得ない理由があったと思います。
VSEの運行終了まで、あとわずか。色々とあると思いますが、乗車する・しないで悔いの選択をしてください!
それでは・・・の前に。VSEの正式名称は
VAULT SUPER EXPRESS 50000
です。
ということで、今回はここまで!
特急ロマンスカー・VSE乗車記(本厚木⇒新宿)
乗車日:2022年1月17日(月)