皆さんは九州一周と聞くと、どれくらいの期間を掛けて旅行を計画もしくは想像されますでしょうか?
人によっては様々で、1泊2日や2泊3日といった短期間での旅行。或いは、2週間や2週間といった長い時間を掛けて旅行される方が大半だと思います。
しかし、今回の計画は違います。鉄道を利用し九州一周をしますが、1日で九州一周を行う!
・・・という、普通の人からだと「何を考えているんだ?」というようなことを実施しました!しかも、2日連続で!!
目次
みんなの九州きっぷ(全九洲版)について
「みんなの九州きっぷ」は、JR九州より期間限定で発売されている企画乗車券です。土・日が連続する日限定ですが、新幹線・特急・快速・普通列車の自由席に乗り放題で、指定席も6回まで指定が可能です。また、「みんなの九州きっぷ」を特定の商業施設に提示することで、特典を受けることができます。
2020年7月~9月末まで1回目の発売がありましたが、その後、某ウイルスの影響によりしばらく発売無し。2021年10月より2021年12月までの期間限定で発売が再開されました。
切符の種類は、「北部版」と「全九洲版」の2種類あります。北部九州版の範囲は、福岡・佐賀・熊本(一部除く)・大分・下関。全九州版はJR九州の全路線に乗車可能です。
料金は、「北部九州版」が8,000円(1回目は5,000円)。「全九洲版」が15,000円(1回目は10,000円)となっています。1回目の時よりは値上げされていますが、それでも格安で九州を旅行できるので、是非利用したい切符の一つです。そもそも、1回目の発売時の金額が安すぎたというのもありますが・・・。
みんなの九州きっぷ(JR九州ホームページ)
前半戦・九州一周の始まり~右側半周
「1日で九州を一周する」と言葉にするのは簡単なものの、実際に行動するとなると結構ハードなスケジュールになります。初日の起床時間は朝3時50分。2日目の起床時間は朝4時40分と普段なら寝ている時間に起きることになりました!
ちなみにですが2日連続九州一周を行いましたが、両日ともにスタート地は博多駅になります。
始発の鹿児島本線普通列車 : 博多~小倉
この日は、朝の4時40過ぎに博多駅に到着。博多駅の始発列車となる「普通列車・門司港行き」に乗車、小倉駅を目指します。
ホーム上の発車案内。この時点で普通列車はまだ来ておらず、ホーム上でしばらく待っていました。
普段は列車を待つ人が多くいる1・2番ホームも、今は誰もいません。
しばらくして始発列車がやってきました。813系はクロスシートで、寝るには最適!ということで、乗ったあとすぐに寝落ちしました・・・。
博多(5時01分) ⇒ 小倉(6時36分)
特急にちりん3号:小倉~宮崎
普通列車で小倉駅到着後、急いで特急にちりん3号が停車している2番ホームへ。乗り換え時間がたったの3分でしたので、ドタバタと写真を撮りつつ、3号車の自由席に移動しました・・・。乗車する「特急にちりん3号」は宮崎空港まで向かいますが、今回は宮崎駅で途中下車します。
小倉(6時39分) ⇒ 宮崎(11時37分)
小倉駅出発後も外は真っ暗でしたが、徐々に朝日が昇ってきました。雲も少なく、綺麗な朝焼けを見ることができました。
順調に大分県へ。途中の亀川駅からは大分自動車道が見えましたが、すごい所に高速道路を作ってるなと思いながら見ていました。
その後も特急にちりん3号は、順調に宮崎駅へ向かいました。延岡駅までの乗車率はそこまで高く有りませんでしたが、延岡~宮崎駅間は需要が高く、自由席の座席は8割ぐらい埋まりました。
小倉駅を出発して5時間弱で宮崎駅に到着しました。冬でしたが、この日は南国らしく暖かい気候でした。
宮崎駅前には、2020年11月に開業した「アミュプラザみやざき」があります。開業してまだ1年ということもあり、ビル自体がとても綺麗です。
そのアミュプラザみやざきで、「みんなの九州きっぷ」の特典を利用し、お買い物券500円分をGETしました!
お買い物券は、「アミュプラザみやざき・うみ館」の一部施設を除いた施設で利用できます。そのお買い物券で何を買ったかは、この後の列車内で・・・
特急きりしま9号 : 宮崎~鹿児島中央
宮﨑駅で買い物を済ませた後、再び改札口へ。次に乗車するのは「特急きりしま9号」。特急きりしまは、宮崎~鹿児島中央駅を結ぶ特急です
特急きりしまには787系が割り当てられており、先程と同じく4両編成の車両が既にホーム上で止まっていました。
再び3号車の自由席に乗車。今度は座席の左側に座りました。
「アミュプラザみやざき」では、結局シアトルズベストコーヒーのグランデサイズ(Grande)のラテを注文しました。本当は昼ご飯を食べたかったのですが、お昼の時間帯&何を食べるか迷ったせいで、最終的にはコーヒーになりました。こういう時は、ササっと決めないと駄目ですね・・・
宮崎(12時26分) ⇒ 鹿児島中央(14時28分)
さて、特急きりしまの車内では再び睡魔が襲ってきたので、南宮崎駅を出発後に寝ていました。起きた頃には、鹿児島県と宮崎県の県境付近でした。
鹿児島市内に近付くにつれて、鹿児島のシンボル・桜島が大きく見えるようになります。この日は晴天だったので、久しぶりに頂上付近や噴煙を間近で見ることができました。
後半戦・左側半周~九州一周の終わり
ここからは九州の西半分を周ります。
新幹線さくら562号 : 鹿児島中央~新鳥栖
特急きりしま9号で鹿児島中央駅に到着後、急いで新幹線ホームへ向かいます。特急きりしま9号と次に乗る「さくら562号」の乗り継ぎ時間が6分と短かったからです。
出発の2分前に新幹線ホームへ到着。座席指定を事前にしていたので、快適な指定席座席で新鳥栖まで向かいます。
鹿児島中央(14時35分) ⇒ 新鳥栖(15時46分)
九州新幹線はトンネル区間が多いので、なかなか外の景色を見ることができません。景色が見えたとしても一瞬でトンネルの中に入ってしまいます。その為、景色を見るのは諦め、新幹線にはコンセントがあるので、パソコンを使ってブログ更新をやっていました。
特急みどり17号:新鳥栖~佐世保
鹿児島中央駅から1時間10分で新鳥栖駅に到着。一つ隣が始発地の博多駅ですが、まだ長崎方面に行けていません。
新鳥栖駅からは佐世保へ向かうため、在来線ホームに移動しました。
乗り換え列車は、特急みどり17号。座席を指定していなかったので自由席に乗りましたが、4両中2両ある自由席はまさかの満席状態。仕方がないので、佐賀駅まではデッキで過ごしました。その後、佐賀駅で大量下車があったので、自由席に座ることができました。
改めて博多~佐賀駅間の需要は大きいなと思いました。
新鳥栖(16時03分) ⇒ 佐世保(17時26分)
佐賀平野にある長崎本線を駆け抜け、肥前山口駅へ。肥前山口駅からは佐世保線を走ります。佐世保線内は、線路の改良工事が進められており、複線化に向かて準備が進められていました。
西九州新幹線の始発・終着駅になる武雄温泉駅でも開業に向けて準備が進められていました。見てみると、新幹線ホームの待合室が既に作られていました。
武雄温泉駅を出発後、西九州新幹線は左へ大きくカーブしていきます。
西九州新幹線は2022年秋に開業し、鉄道で長崎方面へ向かう際のメインルートは「佐世保線&西九州新幹線」になります。しかし、問題も多々ある西九州新幹線。長崎市内へは、便利な高速バスもある中で人の流れはどうなっていくのでしょうか・・・
新鳥栖駅から1時間20分程で終点の佐世保駅に到着。783系には前面展望があるので、タイミングが合えば前面展望を楽しんでみたいですね。
佐世保線・大村線普通列車:佐世保~諫早
佐世保駅で30分程休憩した後、普通列車で長崎駅方面へ向かいます。
佐世保:18時03分⇒諫早:19時32分
普通列車としてやってきたのは、YC1系気動車。2020年より長崎地区の非電化区間で運行が始まりました。
YC1系を見ていると、どう見ても821系に見えてしまいます。というより、ほとんど一緒だと思います。
特急かもめ35号:諫早~長崎
大村線経由の普通列車で諫早まで来た後、特急かもめ35号に乗り換えます。
諫早(19時35分) ⇒ 長崎(19時54分)
諫早~長崎間は特急かもめで18分。あっという間に長崎駅に到着しました。
長崎駅は2020年3月より高架化されましたが、高架化された長崎駅を見たのは今回が初めてです。旧駅舎・ホームがあった所は跡形も無くなっており、現在も工事中。西九州新幹線の終着駅として現在も工事が進められています。
また、在来線の長崎駅は旧駅舎から西側に移動していますが、そこからアミュプラザ長崎に向かうのがとても大変でした。数分は掛かります。
ななつ星に遭遇!
アミュプラザ長崎にあるサニーで買い物を済ませた後、長崎駅のホームに上がると目の前にはなんと「ななつ星」が!
先程までいなかったのに、しれっと長崎駅にやってきてました。
「AROUND THE KYUSHU」を現在進行系で行っている最中に現れたので、何の偶然かと思いました(笑)
ななつ星は2時間程、長崎駅に停車した後、鳥栖方面に向かうようでした。
特急かもめ46号:長崎~博多
さて、1日で九州を一周する旅・1日目もいよいよラスト。最後は「特急かもめ46号」で博多駅に戻ります。「特急かもめ46号」は885系で運行されます。
列車内でブログ更新の作業を行いたかったので、1号車指定席の座席を事前に予約。885系の1号車と3号車の窓側座席、2号車の全座席にはコンセントが設置されています。しかし、自由席にはコンセントが設置されていませんので、注意が必要です!
ブログ更新前に夜ご飯。というより、この日初めてのまともな食事です。宮崎でチキン南蛮を食べ損ねましたので、チキン南蛮丼を食べました。
長崎(20時51分) ⇒ 博多(22時51分)
夜ご飯を食べた後は、ブログ更新作業を実施。無事に終了し、特急かもめ46号も博多駅に遅延なく到着。無事に「1日で九州を一周する」という目的を達成することができました!
博多駅の到着時間は22時51分。約18時間の旅でした。
ちなみに、特急かもめ46号で運用されている885系は、特急かもめ35号と同じ車両でした。
なぜ分かるのか?長崎駅の駅名標の背景をご確認ください。分かる人は分かります(笑)
終わりに
今回の行程などなど・・・
①乗った列車数:8本
②合計移動時間:17時間47分
③今回のルートで九州一周を行った場合の通常運賃・料金:29,810円(全て指定席の場合)
④総移動距離:1112.3km
ルート:博多 ⇒ 小倉 ⇒ 宮崎 ⇒ 鹿児島中央 ⇒ 新鳥栖 ⇒ 佐世保 ⇒ 長崎 ⇒ 博多
補足・・・
①今回は8本の列車で約18時間掛けて九州を一周しましたが、実際はもう少し時間を短縮できると思います。例えば、佐賀⇒佐世保⇒長崎と移動しましたが、佐世保を経由せずに早岐から長崎へ向かう。もしくは長崎本線で佐賀から直接長崎に向かうというルートもあります。
今回は、佐世保へ久しぶりに行きたいという個人的な思いもあり、佐世保を経由地として入れました。
②ダラダラと書いて来ましたが、実際に九州一周を行っている時は、ずっと座る状態になるので若干大変でした。なので、30分以上の待ち時間がある駅では基本的に歩いていました。歩かないとエコノミー症候群になりそうだったので(笑)
③九州一周で今回のルートを通り、かつ有料特急で指定席を使用した場合、3万円弱掛かります。今回は自由席を4回使いましたので、27,690円。それでも「みんなの九州きっぷ」の元は取れました。
23時前に帰りましたが、翌朝も同じように九州一周(2日目は反時計回り)を行うため、博多駅到着後は急いでホテルへ。シャワーを浴びた後は、すぐに寝ました。
1日目はこれにて終了。翌日に続きます。
2日目!(左回り)
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乗車日:2021年12月11日(土)