鉄道

【日本最北の私鉄】冬の風物詩・ストーブ列車が走る津軽鉄道(五所川原 ⇔ 津軽中里)

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五所川原駅

冬になると雪がいつでも降っているイメージの青森県。
この時は1泊2日で青森へ行っており、この日は2日目。

GV-E400(五所川原駅)
GV-E400

弘前から普通列車で五所川原まで移動。
2両編成の車内は満席。立ち客も出るほど乗っていましたが、大体の人は五所川原駅で下車。


JR東日本

五所川原駅(JR改札)

五所川原駅は有人駅。列車発着時に改札口で駅員が切符を回収します。
ただし、みどりの窓口は無く、指定席券売機で新幹線や特急券、指定席券の切符を購入する必要があります。


駅舎・五所川原駅(JR側)

JR五所川原駅の駅舎は1階建て、外側はレンガ造り。現在のレンガ調になったのは2013年。


津軽鉄道

JR駅舎の隣、徒歩5秒のところに津軽鉄道の駅舎があります。

駅舎(五所川原駅・津軽鉄道)
駅舎(津軽鉄道)

JRと違い、津軽鉄道は昔から使用している駅舎が現役。
出入口は木の引き戸ですが締まりが悪く、途中で扉が引っ掛かっている人もいました(笑)


津軽鉄道は日本最北の私鉄(五所川原~津軽中里)。本州最北の私鉄も兼ねている津軽鉄道ですが、冬になると名物「ストーブ列車」が運行。ストーブ列車へ乗車するために、多くの観光客が訪れます。
五所川原駅前の駅舎前には大型観光客が止まっている姿が見られます。

みちのりバス東北(五所川原駅前)
みちのりバス東北(岩手県北バス)

秋北バス(JR五所川原駅前)
秋北バス


駅舎内は切符売場・コインロッカー・売店が設置されています。

津軽鉄道・五所川原駅


駅舎内の窓口・改札・時刻表も昔の雰囲気を残しており、昭和にタイムスリップした感覚。

津軽鉄道・五所川原駅(駅舎内)
改札


津軽鉄道で運行されるストーブ列車の乗車には、乗車券の他にストーブ券が必要。
ストーブ列車の発車前には多くの乗客が切符売り場前に並ぶので、早めに来ることをお勧めします。

片道運賃表(五所川原駅・津軽鉄道)
片道運賃(2023年)

詳細:津軽鉄道ホームページ


津軽鉄道は1~1.5時間に1本のペースで運転。そのうち、1日3往復がストーブ列車となり、普通列車に牽引されます。

津軽鉄道時刻表(五所川原駅)


五所川原 ⇒ 津軽中里(気動車)

ストーブ列車は後ろ2両。1両は団体専用、1両が一般客用。

ストーブ列車最後尾(五所川原駅)
オハフ33

ストーブ列車・津軽鉄道(五所川原駅)

往路は普通車(ディーゼル車)に乗るので、ここは軽く見てスルー。


津軽鉄道の車両は津軽21形。全部で5両ありますが、そのうち2両がストーブ列車に使用。
津軽21形は「走れメロス」の愛称が付いており、先頭車両にヘッドマークが掲げられています。

走れメロス号(五所川原駅)

往路の津軽中里までは津軽21形(ディーゼル車)、復路はストーブ列車にそれぞれ乗車してみました。


五所川原から10分ほど走ると周辺に建物が少なくなり、雪景色が遠くまで広がります。

車窓(津軽鉄道)


津軽鉄道の途中にある毘沙門駅。ストーブ列車は通過するのでシャッターをタイミングよく押しました。

車窓(津軽鉄道毘沙門駅)
毘沙門駅

毘沙門駅周辺に建物が少ないため、秘境駅の一つに数えられています。利用客は少ないですが、比較的新しい足跡があったので全く利用客がいないという訳ではないようです。

なお、毘沙門駅は津軽鉄道で最も利用客の少ない駅になっています。


毘沙門駅の隣、嘉瀬駅の一角に香取慎吾さんが描いた描いた落書き列車が保存されています。

車窓(津軽鉄道・嘉瀬駅)
落書き列車

落書き列車はキハ22形として津軽鉄道で運行後、「走れメロス」のキハ21形が導入されたのに伴い廃車。
廃車されてから20年以上経っていますが、絵によって塗装されていることもあり、留置車両によくある錆びはあまり見受けられないです(屋根除く)。


津軽鉄道で是非見ておきたい設備が一つあります。

車窓(津軽鉄道・金木駅)
腕木式信号(金木駅)

国鉄時代はよく見受けられた腕木式信号。腕木式信号は日本全国の鉄道網において各地で見られていましたが、現在も現役で稼働しているのは津軽鉄道だけ!

腕木式信号は、五所川原駅・金木駅のともに場内信号で見られます。

現役で稼働している所を見たことが無かったので、車内で静かに興奮してました(^_^)


車窓(津軽鉄道・芦野公園駅)
芦野公園

4月下旬~5月上旬の桜の期間中、芦野公園や駅周辺に綺麗な桜が咲き、写真スポットにもなっている芦野公園駅。
芦野公園駅の中に喫茶店があり、ストーブ列車発着時に喫茶店の店員の方がお見送りされてました。


津軽中里駅

津軽鉄道が日本最北の私鉄ならば、終点の津軽中里駅は日本最北の私鉄の駅。
第3セクターを含めると最北は北海道になりますが、本州の私鉄に限ると津軽中里駅が最北になります。

日本最北の私鉄・津軽鉄道 津軽中里駅

「日本最北の私鉄・津軽鉄道」の看板はありましたが、最北の駅を示すものは見つかりませんでした。


津軽駅到着後、乗ってきた津軽21形は駅の末端部へ。

津軽中里駅(車両入換)

折り返し、五所川原駅へ向かう為に車両の入換作業を実施。
ストーブ列車は運転席が無いので、気動車の津軽21形が先頭へ向かいます。

車両入換中(津軽中里駅)
津軽五所川原から20k700m

走れメロスとストーブ列車
機回し線を走行(津軽21形)


前から3両目だったストーブ車両が今度は最後尾。

ストーブ列車(津軽中里駅)

津軽21形がいなくなった後、ストーブ列車をよく見ていると面白いプレートを発見。

国鉄車両(ストーブ列車)
日本国有鉄道

「日本国有鉄道」
ストーブ列車が元々、国鉄の車両だったことを示す何よりの証拠。オレンジ色の塗装で少し分かりづらくなってますが、現在もしっかりと原型を留めています。


津軽中里駅では1時間の滞在時間があったので、ホームの外で待つことに。

駅舎(津軽鉄道・津軽中里駅)

津軽中里駅の駅舎には飲食店や人形劇場があり、人形劇場は毎月第1土曜日を中心に行われている模様。

この日は昼に来訪したこともあり、本来はここでご飯を食べる予定だったのだが・・・

津軽中里駅(休館日)
駅ナカ チャンコ食堂

休業日\(^o^)/

休業は想定しておらず、昼ご飯を持ってきてない!
暇だったので、駅近くの踏切から車両を見学。

津軽中里駅(走れメロス)

津軽中里駅のホーム前後に踏切があるので、どの方向からでも列車を撮ることが可能。

雪が積もり所々で氷になっていたので、滑らないようにしながら歩きました。

ストーブ列車(津軽中里駅)

五所川原に向けて、発車準備を整えている車両。
復路はストーブ列車に乗車。


ストーブ列車

ストーブ列車へ乗車するにあたり、まずビックリしたのが乗降扉。

ストーブ列車(客車扉)
手動扉

まさかの手動!
乗降部の半自動ドア車両はいくらでもありますが、ドアが前後に動く方式は珍しい。現代日本でこのような扉かつ現役車両は、恐らくストーブ列車だけだと思われます。

なかなか体験することが無いので新鮮でした。


車内はボックスシートで全て自由席。ストーブ券を購入していれば、どの座席にでも座ることができます。

ストーブ列車内

ストーブ列車(ストーブ)

ストーブ列車ということで、車内2か所にストーブ。
ストーブの前後に座席があるので、その座席に座るとストーブの暖かさを直に感じることができます。

また、ストーブの力は凄まじく、2か所でも車内は十分な暖かさになってました。

ストーブ列車(気温計)
21度(列車内)

乗車後、すぐに気温計を見ましたが21度。適温過ぎて、発車前は眠たくなってました(笑)


国鉄から使われている車両ということもあり、木の床を見ると釘や継ぎ目をしっかり確認できます。
このようなタイプの車両は鉄道博物館等でしか見たことがなかったので、五所川原駅で感じた昭和へタイムスリップした感覚が再び。

客車内・床


往復乗車券とストーブ列車の切符。切符は硬券で乗車時に改札鋏で切れ込みが入れられます。
ストーブ列車の車内で検札が行われるので、検札時に切符を提示する必要があります。

ストーブ列車の切符(津軽鉄道)

検札後、切符を回収されることは無いので記念に持ち帰ることができます。


津軽中里 ⇒ 五所川原

定刻通り、津軽中里駅を出発。
雪は降っていなかったものの、天候は良いとも悪いとも言えない天気。

ストーブ列車・五所川原行き


津軽中里駅出発後に車内販売が横を通り、せっかくなのでお買い物。

津軽鉄道のストーブ列車と言えば、ストーブで焼くスルメイカが鉄板!
・・・ですが、自分はイカを食べることができないのでスルー。

ストーブ列車石炭クッキー

何か食べれそうなものが無いかメニューを見ていたら「ストーブ列車石炭クッキー」という文字に目が留まり購入。
クッキーの色は本当に真っ黒(ブラックココア)&小石程度の大きさ。

お腹が空いていたので早速食べてみると程よい甘さで美味しい…美味しい…美味しい…(^^)

物凄いスピードで食べ、すぐに完食しそうだったので途中で減速。とてもおいしかったのでストーブ列車降車後、五所川原駅の売店で2袋追加購入しました。
(石炭クッキーの売上の一部は、津軽鉄道へ寄付されているようです)


そうこうしているうちに、再び金木駅へ。

一般車両では案内がなかったですが、ストーブ列車では車内販売を行っているアテンダントの方が車内放送も兼務。金木駅到着前、腕木式信号の横を通過する際に「間もなく通ります」と放送。

金木駅(腕木式信号)
金木駅 上り場内信号

上りの場内信号は、少し離れた所にあったので信号がとても見やすい。
それにしても、腕木式信号が現役で動いているのが未だに信じられない(笑)

金木駅では団体客を含め多くの人が乗車。ストーブ列車は、金木~五所川原駅間の乗車が一番多い印象を受けました。


津軽半島の平地を駆け抜ける津軽鉄道の車両。
四季によって見える景色が変わりそうなので、冬以外の時期も乗ってみたい。

ストーブ列車(車窓)

ストーブ列車の中は往路で乗ったディーゼル車と比較してかなり静か。ディーゼル車のようにエンジンを積んでいる訳でもないので、走行音や会話以外はほとんど聞こえませんでした。


五所川原が近づくにつれ、再び降雪。

五農校前(津軽鉄道)

ちなみにストーブ列車の窓は微妙に隙間があり、時折冷たい風が車内に入ってきて目を覚ましてくれます(笑)


五所川原駅の到着手前に腕木式信号がもう一つ。
金木駅の2台を含め3台が現役の腕木式信号として稼働しています。

五所川原駅・腕木式信号(津軽鉄道)


五所川原駅のホーム横に停まっている黒い車両は「キ101」という除雪車。
こちらも元国鉄車両ですが、なんと1933年製造!

キ101 津軽鉄道・五所川原駅
キ101(除雪車)

流石に単独で動くことは無く、機関車に推進されて除雪を行っているようですが間もなく100年を迎えようとする車両が現役で動いている。
メンテナンスや部品調達が大変なはずなのに、それでも動かしているのはすごいです。



五所川原駅到着後、津軽中里駅でも行われていた気動車の入換作業。

五所川原駅(走れメロス)入換

側線を通り、再び反対側(津軽中里)の先頭へ。

五所川原駅(走れメロス)入換

五所川原駅(跨線橋より)

跨線橋を渡る頃に、ストーブ列車への連結作業が行われてました。

なお、ストーブ列車に乗っていた乗客の内、大半が青森方面。一部がリゾートしらかみで秋田方面へ向かってました。


というところで、津軽鉄道の乗車は、これにておしまい。

今回はここまで('ω')ノ


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乗車日:2023年1月

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